4/16/2014

「空ヲ刻ム者」

市川猿之助によるスーパー歌舞伎Ⅱを大阪松竹座に観に行って来ました。
才能に恵まれた仏師十和(猿之助)と幼なじみで民衆のために官吏をめざす一馬(佐々木蔵之介)の心の葛藤と成長の物語です。仏が人を救えるか?という壮大なテーマが投げかけられます。


猿翁が手掛けたスーパー歌舞伎を引き継いだ四代目猿之助が、現代劇俳優(佐々木蔵之介、浅野和之、福士誠治)、新鋭作家(前川知大)と組んでさらに新しい試みをしようというのがスーパー歌舞伎Ⅱ(セカントステージ)のゆえん。いままでスーパー歌舞伎を支えてきた澤瀉屋の歌舞伎役者さん達も脇を固めて、すごい現代劇スペクタクルに仕上がっていました。



大きな不動明王が動いたり燃え上がったり、完成した仏を見せようと扉を開けたら、ものすごい木屑が劇場一杯に舞い散ったり、歌舞伎特有の戸板を使った大立ち回りがあったり、セリやスッポンをふんだんに使って異次元の世界を演出したり、例の宙づりを史上初の主役二人でやったりと、本当にサービス精神旺盛なメッセージ性の強いお芝居でした。昔からの型を伝承する歌舞伎とは別物と考えれば、なかなか楽しいものでした。貧しい仏師の衣装がギンギラギンなのはちょっと違和感がありましたが。どうせ現代劇の俳優さんとやるなら、今度は中車さん(香川照之)とやってほしいなぁ・・・(な〜んてね)


たまたま昨日の京都新聞の夕刊に取り上げられていました。連日大入りだそうです。

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